
高梨です。今回は、当社の乾燥機についてのお話です。
「ホテルにあるコインランドリーの乾燥機って、なかなか乾かない…」
そんな経験、ありませんか?
実はこれ、気のせいではなく“仕組み”の違いが原因なんです。
洗濯物を乾かすってどういうこと?
物を乾かすとは、布の中に含まれている水分を熱で分離し、それを空気中に移して排出することを指します。街中のコインランドリーでは、ガス式の乾燥機が主流。
この方式は、ガスで空気を高温にし、その熱で洗濯物から水分を素早く引き離し、湿った空気をダクトから外に排出していきます。だから、とても早く乾くのです。
一方、ホテルや家庭では電気式が基本
ホテルや家庭にある乾燥機は、多くが電気式です。そして乾燥性能は、使用できる電気の「力」に大きく左右されます。
電圧の強さは一般的に次のような順になります。
・単相100V(家庭用で最も一般的)
・単相200V(やや高出力)
・三相200V(業務用の高出力)
ホテルに設置されているコインランドリーの多くは、構造上ダクトが設置できないため、乾燥機内部で湿気処理を完結させる必要があります。さらに、電源も単相100Vしか使えないケースが多いのです。

つまり、空気を温める力も湿気を逃がす力も不足しがちで、どうしても乾燥時間が長くなってしまうというわけです。
wash-plusの設備はここが違う。
株式会社wash-plusでは、こうしたホテル環境にも対応するために、複数の選択肢を用意しています。単相200V・三相200V対応の高出力乾燥機もラインナップ。設置環境が整っていれば、短時間でしっかり乾く性能を発揮します。しかし、多くのホテルが持つ単相100V環境にも対応できるよう、単相100V専用乾燥機も運用。
そして、乾燥時間はそのままでも、消費電力を大きく抑えるために、私たちはヒートポンプ式乾燥機を採用しました。
このヒートポンプ方式は、乾燥機内の空気を通常の電気式よりも低温で循環させる仕組みのため、
乾燥中の衣類への熱ダメージが少なく、衣類が傷みにくいという大きなメリットがあります。
また、省エネ性能にも優れており、環境負荷の軽減や水道光熱費の削減にも貢献しています。

なぜ「洗濯乾燥一体型」にしないの?
街中のコインランドリーでは、洗濯から乾燥まで一気にできる「洗濯乾燥機」が人気です。
また、家庭用でも洗濯乾燥機の需要は高まりつつあり、時短ニーズに応える便利な家電として重宝されています。
しかし、ホテルではあえて洗濯機と乾燥機を分けて設置しています。
その理由は、「回転率」です。
電気式の乾燥はどうしても時間がかかり、洗濯乾燥機を1台で完結させようとすると、1回の使用で2〜3時間以上かかってしまうこともあります。
すると、その間に他のお客様が使えなくなってしまい、混雑や待ち時間の原因になってしまいます。
そのため私たちは、洗濯と乾燥を分けて設置し、洗濯が終わった方からどんどん次の方が使えるようにすることで、多くのお客様にスムーズにご利用いただける環境を整えているのです。
まとめ
ホテルで「乾かない」と感じるのは、乾燥機の種類や電力環境によるものであり、設置条件に起因するものです。
株式会社wash-plusでは、限られた条件の中でもより快適に使っていただけるよう、
◇高出力タイプの乾燥機ラインナップ
◆省エネ・低温・衣類にやさしい
ヒートポンプ式乾燥機の導入
◇洗濯・乾燥機の分離設置による回転率の向上
といった工夫を続けています。
旅先でもストレスのないランドリー体験を。
これからも、私たちは洗濯のあり方をアップデートし続けます。
(代表 高梨)
