
高梨です。大阪・関西万博出展記の2話目になります。万博の会場には、たくさんのミャクミャクがいて、たくさんの人が来て、たくさんの国が集まり、そしてたくさんの未来があります。たくさんの出展者がさまざまな技術やアイデアで描く未来には、同じ数だけ、解決しなければならない課題や叶えるべき夢があります。
「未来やわ~?」
私たちは、「人と地球にやさしい未来を」を目指して、「水を捨てない未来の洗濯機」を万博という場に持ち込みました。人類共通の課題である水不足・環境保全というテーマに、「洗濯」から出した答えを提示するためです。
化学物質を一切含まず、成分の99.9%が水のアルカリイオン電解水「Wash+water」で洗う洗濯機は、2013年に完成し全国のコインランドリーや宿泊施設に拡がりつつあります。
すすぎ回数が少ないため、洗濯に使用する水の量を縦型汎用機の約1/3に削減でき、衣類にも排水にも化学物質が入ることはありません。

万博で展示した洗濯機はその進化版で、洗濯機内部で洗浄水をろ過・循環させるため、上下水道がない環境でも洗濯することが可能です。

「現在(いま)なんです」
そんな説明をひと通り聞いてくれた来場者の皆さんは、目を丸くして、「へ~っ!!」「未来やわ~」「そんなことができるの?」「私が生きてる間にはできないでしょう?」と驚いたり、感動したり、実に”アガル”リアクションを見せてくれました。でも実は、未来じゃないんです。現在(いま)なんです。
万博に展示した未来の洗濯機は”モック(模擬機)”でしたが、すでに実機が完成間近。500ml程度の洗浄水をペットボトルで補充するだけで、洗濯ができる「未来」、いや、もはや「あした」は、もうすぐそこまでやってきています。
あしたに拡がる可能性
電力源さえあれば、どこにでも置ける洗濯機の可能性は無限大です。家ならば、廊下でも、クローゼットでも、子供部屋でも、地下室、寝室、リビングにも、置くことができます。公共施設、体育館、学校の部室、ジム、事務所の中、道場、キャンプ場などにもいいかもしれません。
上下水道設備のない、浜辺や山、砂漠や荒野、上下水道が遮断された被災地や避難所、難民キャンプなどでも洗濯が可能になります。また、客船や戦艦、宇宙船や宇宙ステーションに設置されることもあるかもしれません。
「水を捨てない未来の洗濯機」は、課題解決だけでなく、「どんな環境でも洗濯ができる」そんな、夢を叶える製品でもあるのです。
次回→「大阪・関西万博出展記3/3 『アメージング!』」では、外国の方々のリアクションについて、詳しくご紹介します。